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2005年05月09日

初鰹!

〔目には青葉 山ほととぎす初鰹〕
江戸前期の俳人山口素堂のこの句はあまりにも有名で皆さんご承知だと思います。初夏という季節を目と耳、そして味覚とであらわしている名句です。黙阿弥の「髪結新三」永代橋の場に「かつお、かつお」と威勢の良い呼び声の魚屋が登場します。湯上がり姿の新三が花道から出てきて「かつおは、いくらだ」と聞くと「ひと節かい」、新三は廻り髪結、店賃も滞納、借金だらけの貧乏暮らし、でも初鰹と聞いたら一本買わずにはいられない。江戸下町庶民の気っ風のよさ、意気のよさ・・・飯台の上の上手く出来た鰹の活きの良さに繋がるような気がします。この場の”鰹”はさりげない江戸下町の生活描写ですが、、この味こそが世話物の楽しみではないかと思います。

投稿者 佐千菊 : 2005年05月09日 15:40

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