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2005年11月02日

富十郎の「うかれ坊主」

歌舞伎座初日、昼の踊りから観てきました。
富十郎の「うかれ坊主」が飛びっきりよろしいです。お習字でいえば草書、軟らかい線でいて全体のバランスがよく、止め、はね、はらい等がきちっと書かれています。これまでにも何度も観ていますが、一段と磨かれた感じです。
「雨の五郎」の吉右衛門ですが、動きが鈍い(衣裳、下駄のせいでしょうか)しかし、五郎の年齢らしく、幼い可愛い感じでした。セリ上がりで登場ですが、歌詞に<雨の降る夜も雪の日も通い通いて大磯や~>とあるので、花道からの出の方が好きです。

「文七元結」は今年のお正月演舞場で、尾上右近襲名披露を兼ねた豪華メンバーによる舞台を観た後なので、どうしても比較してしまいます。世話物は特ににアンサンブルの良さが必要となりますので、全体のノリとかテンポとかが問われます。幸四郎の長兵衛はどこか分別くさい親方の印象でした。人が良くて、バカで、人情深い江戸っ子のにおいが薄かったと思います。

投稿者 佐千菊 : 2005年11月02日 00:15

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