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2005年04月18日

隅から隅までズイーと~

襲名口上が毎月聴かれるのはうれしいことですが、頻繁すぎてもどうでしょうか。口上が今日のように大勢の役者さんたちが居並び、順にお祝いの言葉を述べ、又観客の手を借りて手締めをしたり、襲名の当人が挨拶したりするようになったのは近年のことだそうです。

六代目菊五郎が明治36年に兄弟で名前を変えた時は、歌舞伎座の座頭であった九代目團十郎が一人で口上を述べたそうです。又七代目梅幸が十六代目羽左衛門と昭和22年に襲名した時は六代目菊五郎は素顔で羽織袴で立って挨拶したそうです。口上の最後に「隅から隅までズイーと~」口跡の良い役者が言うと実に心持ちが良くなります。

今のスタイルに慣れてしまうと少人数での口上はちょっと寂しいかもしれません。この2月に先代三津五郎追善と銘打って「どんたく」の狂言半ばで口上がありました。又去年11月に孝太郎の長男千之助の初舞台の口上が「お祭り」の途中に挟んでありました。こういう形もなかなか良いですね。

投稿者 佐千菊 : 2005年04月18日 22:45

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