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2005年05月30日

「花翫暦色所八景」(はなごよみいろのしょわけ)

2005年度「随想・漫筆・余滴」

さて、幕が開くと破風があり、浅黄幕。上手柱に円盤の八卦図があり、手動で回転する仕掛け。 浅黄幕前でくわんぺら門兵衛(花柳翫一)と朝顔仙平(若柳里次朗)の埃しずめ。 里次朗はきびきび愛嬌があるが、翫一は門兵衛としては線が細く、小粒。 こういう処が、芝居の要素の濃い歌舞伎舞踊を舞踊家に見せられる時の味気なさか。

犬丸治さんの詳しい評です。私はBプロをみたのですが、同じような事を感じました。”八卦盤”を回すと場面が変わるという趣向は楽しく、背景もそれぞれの場にあったもので、ここらあたりも演出のご苦労がよく分かります。くわんぺら門兵衛と朝顔仙平というお馴染みの人が登場するのですが、やはり役者で見たかった。通して見ると江戸の名所と生活している様々な人物が描かれていて、洗練された一つを見るより”江戸”を感じました。この場所にはこんな職業の人がいたのだろうな、という当時の絵をみているような楽しさがありました。休憩なしの2時間、間に幕間を入れては台無しです。このような企画を今後も試みて欲しいです。

投稿者 佐千菊 : 2005年05月30日 09:39

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