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2005年06月29日

四の切

七月の歌舞伎鑑賞教室は「義経千本桜」四段目切り、通称「四の切」が上演されます。学生にも分かりやすくケレン味に富んだ演目で、忠信を市川右近が演じます。そもそも澤瀉屋系の型は四代目小團次から二代目段四郎に受け継がれたものですが、今日のように宙乗りをして三階席の上に引っ込むようにしたのは、当代猿之助が初めてです。最初の時は猿之助に保険をいくら掛けたとか話題になりました。今ではいろんな役者さんも宙乗りをなさいますし、観ている観客もそれほど危険性を感じずに楽しんで観ております。宙乗りばかりではなく、仕掛けあり、アクロバットみたいに激しい動きでハラハラドキドキしながら猿之助演じる狐忠信に釘付けになります。猿之助はこのお役についてこう言っています。
「四の切」のポイントは、あくまでもケモノの情を表現するところにあります。そのためのケレンですから、ケレンが過ぎると心が薄まってしまいます。劇薬と同じです。」
右近は師匠の教えを踏まえて、派手に走らず情ある源九郎狐を演じてくれることでしょう。

投稿者 佐千菊 : 2005年06月29日 21:05

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