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2005年09月08日

九月大歌舞伎 昼の部

9月6日に昼の部観てきました。
演目の立てかたが大変良かったです。曽我物ー丸本物ー所作事ー新歌舞伎という定式で歌舞伎のいろんなジャンルが観られてバランスの良い演し物でした。
「正札附根元草摺」 : 橋之助の五郎、魁春の舞鶴。歌舞伎舞踊の楷書をみる感じでした。
「賀の祝」 : 三つ子とその妻達なのですから同じ年格好の役者さんで実にうまく振り当てたと思いましたが、いざ舞台を観ていますと重みに欠けます。面白いものです。実年齢ではちょっと考えられない夫婦とか兄弟でも、お芝居では通用するイヤその方が却って良いという事が分かりました。
「豊後道成寺」 : これは雀右衛門の道成寺です。大道具も衣裳もスリムでありながら、華やかで艶やかで美しい。畳二帖位のスペースでゆっくり踊っていますが、舞台いっぱいに空間が清姫の情念で埋められています。「娘道成寺」を踊りこんでいるからこそ、思い入れが移入できるのだと思います。引き抜きが見事で、あのあでやかさは85才という年齢が信じられないですね。
「東海道中膝栗毛」 : お客さまのおつむをほぐして、笑わせてくれて、楽しい一幕でした。そこかしこに歌舞伎好きがうれしくなるセリフや真似事があって、ツボを心得ているという感じでした。

投稿者 佐千菊 : 2005年09月08日 00:33

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