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2005年03月15日
隅田川 その一
『隅田川』は実にや人の親の心は闇にあらねども子を思う道に迷うとは~の唄いだしで始まる清元の名曲です。子供を亡くした母親というテーマが分かりやすいので外国でも人気の演目です。都より我が子を尋ねて隅田川の畔にきた母親と隅田川の渡守との出会いから話が始まります。向こうの岸に人の多く集まっているのは何事ですか、と母親が聞くと、渡守は去年3月15日に幼い子が人買いにさらわれて長旅の疲れからここ隅田河畔で一歩も歩けなくなり、ついには息絶えてしまったと説明し、今日がその子の命日なので人々が念仏をあげているのだと話します。もしやその子はと詳しく聞くと、正に我が子梅若丸でした。渡守は泣き崩れる哀れな母親を慰め、舟に乗せ向こうの岸へといきます。
投稿者 佐千菊 : 2005年03月15日 02:43
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