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2005年08月12日
朝顔~勝頼切腹
朝顔は朝早くに咲き、その日一日はもたないと言われて、はかない命を象徴する花です。歌や俳句にも多く取り上げられていますが、歌舞伎にも例があります。「本朝廿四孝」二幕目勝頼切腹の場に朝顔がうまく使われています。上使の村上義清は勝頼の首を受け取りに来る。武田信玄の妻常磐井は家臣板垣兵部が勝頼によく似た者を御身代わりに今日中に連れ帰るといって出たので、やがて戻る頃だと思って、しばらくの間、待って下さいと頼みます。その時義清は、庭に飛び降り垣根の朝顔を一本手折り、床の間の花生けにさし「この朝顔のしぼむまでは、暫時有免いたしてくりょう。花がしぼめば、それで寂滅。」と言って奥の一間に入る。兵部の帰りが遅く、結局勝頼は切腹するのですが、この勝頼は実は兵部の子、簑作なのです。兵部は信玄の手にかかって死にます。この後の場は花作り簑作(本物の勝頼)と濡衣が薬売りの女夫となっての「道行」となり、お馴染みの「十種香」へと続きます。
投稿者 佐千菊 : 2005年08月12日 13:36
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