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2005年09月30日

團十郎入院日記

「親父さん、あなたより長生きしてあげたよ、そして、あなたのできなかった、團十郎、海老蔵が一つ舞台に立つことができたよ。」と、胸を張って報告できる。

  
父と母の処へ持ってきたお土産のケーキを玄関先で蹴つまずき、落としてひっくり返したようなものだ。グチャグチャになり台無しになったケーキを眺め、悔しいやら無念やら残念やら哀れやら虚しいやら淋しいやら可哀相やら惨めやら、あらゆる日本語の語彙を集めても、まだ足りないような気分で現実をながめるだけだった。

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去年の5月、突然の團十郎の休演に、それも病名は白血病!頭の中真っ白で、ショックだったことを思い出します。
1年経った今、自身でその時の心境を書いています。心痛むのは書いているのが病室からだということです。複雑な思いがします。

150年振りの「勧進帳」競演が余儀なくストップしてしまい、残念だったのですが、1年後の4月末、京都醍醐寺薪能で再び團十郎と海老蔵の「勧進帳」上演が実現され、團十郎が帰ってきた、という喜びと感動に包まれました。

投稿者 佐千菊 : 2005年09月30日 00:31

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