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2005年10月20日

10月御園座 上村以和於の劇評

演劇評論家 上村以和於オフィシャルサイト

弁天小僧がすばらしい。「浜松屋」で知らざあ言って聞かせやしょう、にかかる呼吸(いき)が、いままで誰の弁天でも見たこともない鮮やかさだ。先代でも梅幸でもこうはやらなかった。つまりこれはツラネではないのだという、教えとしては聞いていても、実際にこれまでに見た(聞いた、というべきか)代表的な弁天役者の誰のをみても、なるほどこうなのかと得心したことはなかった。つまり番頭たちとあれこれやりとりしていて、ナニ、わっちの名を知らねえ? と言ってそのままの呼吸で「知らざあ言って聞かせやしょう」とかかる。その間のよさというものはない。それでいて、たっぷり聞かせるのである。

弁天小僧が良いとのこと、襲名スタートの3月より力が抜け、勘三郎本来の個性が光ったのかもしれません。三津五郎とのコンビは、正に阿吽のイキ、東京での再演を期待します。

投稿者 佐千菊 : 2005年10月20日 10:01

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