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2005年07月10日

菊五郎劇団の物干場会議

昭和24年7月10日、名優六代目尾上菊五郎は亡くなりました。梅幸は映画撮影のため京都に行っていました。知らせを聞いて<京都から帰る時、汽車の中で第一番に考えたのは、父のいなくなった菊五郎一座はこれからどうなるのだろうということだった。>11日の通夜の夜、竹心庵の階上の物干しで、とりあえず「菊五郎のいなくなった菊五郎一座をこれからどうするか」という議題で緊急会議を開いた。メンバーは男女蔵(左団次)・松緑・彦三郎(羽左衛門)・九朗右衛門・鯉三郎と梅幸といった幹部俳優でした。70人近い座員も1名だけ廃業を申しでたが、あと全員の者は、結束して菊五郎はいなくなっても名前は残し「菊五郎劇団」として再発足しようという結論に達した。後にこの会議を「菊五郎劇団の物干場会議」と言っている。(梅幸著「梅と菊」より)
昭和48年10月に当代菊五郎が襲名するまで、何と24年の間、菊五郎不在であった訳です。悲しいことに「物干場会議」の幹部連はみんなあちらに行ってしまいました。今月歌舞伎座で六代目の孫、曾孫
が新しい歌舞伎に挑戦しています。成功を天国より祈っていることと思います。

投稿者 佐千菊 : 2005年07月10日 01:39

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