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2005年06月14日

お通半七

長唄聞書60「お通半七」

天保十一年(1840)六月、河原崎座「東鑑怪談噺(あずまかがみかいだんばなし)」の第二番目序幕に上演された曲で、本名題を「千穂野辺露濡事(ちぐさののべつゆのぬれごと)」と云います。

稀音家義丸氏は長唄の秘曲、稀曲の復活演奏に力をいれておられます。演奏会に取り上げることもしばしば、後世に伝えたいという思いがあってよく研究なさり、webでも紹介なさっています。長唄は本来芝居と密接な関係がありますので、長唄の復活即ち歌舞伎狂言の復活となります。この「お通半七」もとても興味ある狂言です。四代目坂東彦三郎が九役演じたというのもすごいです。大阪でおきた三勝半七の心中事件(元禄8年12月)は近松が浄瑠璃に取り上げました。こちらは名前だけ借りて江戸に舞台を移しての夏芝居狂言だそうです。何やら面白そうです。国立あたりで復活して頂きたいです。

投稿者 佐千菊 : 2005年06月14日 11:45

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