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2005年07月12日
上村以和於の俳優偶論(その3 尾上菊之助)
だが今度の『十二夜』では、その不可能が菊之助によっていとも軽々と可能になった。もちろん歌舞伎には早替りとか吹替えといった技法があるからで、それを使えば菊之助でなくとも出来るわけだが、しかし私に言わせれば、菊之助以上にそれを効果的にやれる者はないだろうということである。女形から出て立役にも守備範囲を広げた芸の幅、若さと美貌。もちろんそれもある。が、それだけに留まるものではないところに、先に言った菊之助のオーソドクシイの非凡さがあるのだと思う。
上村以和於が「十二夜」を観ての「菊之助論」です。菊之助自身、数あるシェイクスピアの作品から「十二夜」を選んだということが、第一の成功の理由だと思います。彼でなければ出来ない「三役」を演じることで菊之助の持つ特性がより鮮明になった気がします。今後の再演を希望します。
投稿者 佐千菊 : 2005年07月12日 10:01
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