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2005年09月24日

大蔵流狂言方 山本東次郎

家訓は「乱れて盛んならんよりは、むしろ固く守りて滅びよ」。いかにも東京で武家式楽の孤塁を守ってきた山本家らしい。

 舞台で心がけていることは「お客の反応を気にするのでなく、その先にいる神様に恥じない芸を毎日見せること」。

 若いとき、父の先代東次郎に「どうしたら品のある芸ができるのか」を尋ねたことがある。「きたないことは考えるな。(そうした気持ちが)起きた時はしまえ。美しいものを見てろ」と教えられた。

 小学生の時、名人・桜間弓川の「鉢木」を観た。「一宿を断られて、去ってゆく旅僧を呼び戻す佐野源左衛門(シテ)の背景に、夕方の雪原が全部見えた。能ってすごいなと思いました」(http://www.tokyo-np.co.jp/00/mei/20050924/ftu_____mei_____004.shtml">np.co.jp/00/mei/20050924/ftu_____mei_____004.shtml)


能狂言の世界は余分なものを省き、観ているものに想像させる、という事だと思います。しかし、お客さんの反応を気にするな、何ていうのは商業演劇歌舞伎では無理難題ですが、安易にウケを狙うのではなく、真の心で演じる、という意味ではどの世界も同じことだと思います。踊りを舞台で踊る時、踊りの神様にみてもらうつもりで踊りなさい、と言われます。共通性があるように思います。

投稿者 佐千菊 : 2005年09月24日 14:14

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